ゴールドシップ (英: Gold Ship)
父:ステイゴールド(1994)
母:ポイントフラッグ(1998)
母父:メジロマックイーン(1987) FNo.16-h
祖母パストラリズム、母ポイントフラッグ、ゴールドシップと3代に渡って小林英一が所有

おもな勝ち鞍は皐月賞、菊花賞、有馬記念(2012年)、宝塚記念(2013年・2014年)、天皇賞(春)(2015年)。名前の由来は、黄金の船(父名より連想)。2015年現在、芦毛馬の中央競馬GI最多勝利数、最多獲得賞金額の記録を保持している。

2009年3月6日、北海道日高町の出口牧場で誕生。生産者の出口俊一によると、現役時500kgを超える大型馬であった母ポイントフラッグは産駒が皆大きく、常に脚元の不安に悩まされていたため小柄な種馬であるステイゴールドを配合したが、誕生した本馬は想定に反して大きく産まれたとのことである。
1歳10月から日高町にある同牧場育成拠点(旧五輪共同育成センター)に移って本格的な育成を始め、2歳1月からは北海道浦河町の吉澤ステーブルへ。その後、当時福島県天栄村にあった吉澤ステーブル福島分場に移りデビュー前調整を進めていたが、3月11日に発生した東日本大震災で牧場が被災し、避難のため一旦浦河町に戻り、そこからさらに石川県小松市の小松トレーニングセンターに移動した後、ようやく須貝尚介厩舎に入厩となった。

7月9日の函館競馬場芝1800メートルの新馬戦で秋山真一郎を鞍上にデビュー。

2歳コースレコードで新馬戦勝ちを飾った。

コスモス賞では単勝1.2倍の圧倒的な1番人気に支持され、道中中団でレースを進め4コーナー付近から徐々に上がって行くと最後の直線で先頭に立ち、そのまま押し切りデビュー2連勝を飾った。

重賞初挑戦となった札幌2歳ステークスから、騎手が安藤勝己に変更となった。
道中後方2番手でレースを進め、後方のまま直線に入り馬群の内を突いて追い込むも、前を行くグランデッツァを捉え切れず2着に敗れた。
ラジオNIKKEI杯2歳ステークスでは前走同様後方からの競馬となり、道中後方3番手追走から4コーナーで外を捲って進出を開始し最後の直線での勝負となったが、坂を上がってからしぶとく伸びを見せるも内から伸びて来たアダムスピークには届かず2着となり、2歳シーズンを4戦2勝で終えた。

クラシックシーズン緒戦となる共同通信杯からは、内田博幸に乗り替わりとなった。レースでは3、4番手に付け先行し、そのまま最後の直線に向くと先行策からの逃げ切りを図るディープブリランテを残り100メートルほどで捕え、重賞初制覇となった。
これは須貝厩舎にとっても開業4年目で重賞初勝利であった。
また出口牧場生産馬の重賞勝ちはレジェンドテイオー(1988年・アルゼンチン共和国杯)以来であった。

共同通信杯から直行した皐月賞では4番人気に推された。レースは、逃げる2頭が競り合い、後続を大きく引き離す展開となった。
本馬は最初のコーナーで最後方に位置するとそのまま馬群を追走し、3コーナーでほぼ最後方から内目のコースを選び進出して行った。
このレースでは4コーナーでほとんどの馬が、荒れている上に前日の降雨でコンディションの悪い内寄りの馬場を避け、外に進路を取っていた。
しかし、鞍上内田の判断により、本馬だけは大きく開いた内へ突き抜けるように走路を取ると、4コーナーで既に6番手付近まで位置を上げ、直線では上がり3ハロンがメンバー最速となる末脚を繰り出し、後続に2馬身半の差を付けての優勝を果たした。
管理調教師の須貝は騎手時代も通じて初のGI制覇となった。

東京優駿は、皐月賞で大外から追い込み2着となったワールドエースに次ぎ、2番人気での出走となった。スタート後、鞍上が押して出るも1コーナーでインコース後方の位置取りとなり、向こう正面では外に持ち出し馬群後方に付ける展開となった。そのまま直線に向いて後方8番手付近の位置取りから、大外を追い込むも前に届かず5着に終わり、初めて連を外すこととなった。

クラシック最後の一冠に向けて秋初戦は神戸新聞杯から始動し、僅差ながら1番人気に推された。後方待機から3、4コーナー中間過ぎで追い出しにかかり、追い通しのまま直線半ばまでに先頭に立つとその後は楽な手応えで、2着以下を2馬身半差突き放し勝利した。

菊花賞では東京優駿馬のディープブリランテとの再戦が注目されたが、同馬が直前で屈腱炎を発症し出走を回避したため、本番では単勝1.4倍の圧倒的1番人気に推された。4コーナーから直線入口では持ったまま先頭に立った。後続を寄せ付けずそのまま押し切って勝利。

皐月賞に続いてクラシック二冠目を獲得した。皐月賞、菊花賞の二冠制覇は2000年エアシャカール以来12年ぶり史上8頭目となった。

菊花賞の後はジャパンカップへの出走を見送って年末のグランプリ有馬記念へ直行した。

ファン投票では6位に推され、前年の三冠馬オルフェーヴル(ファン投票1位)と3歳ながらジャパンカップを制した三冠牝馬ジェンティルドンナ(ファン投票4位)が回避したこともあり、単勝1番人気(2.8倍)に推された。
レースはスタートから最後方を追走し、2周目の3コーナー過ぎから外を進出。直線で先頭に立つとオーシャンブルーに1馬身半差をつけて勝利した。

同年のクラシック二冠馬がグランプリ(有馬記念)を制するのは史上初であり、また芦毛馬の制覇も1990年のオグリキャップ以来、2頭目(3回目)となった。

当年はGI3勝を含む6戦5勝の好成績を収め、年度代表馬には牝馬三冠とジャパンカップに優勝したジェンティルドンナが選出されたものの、満票で最優秀3歳牡馬に選出された。陣営からは2013年シーズンは国内に専念し、春は阪神大賞典から天皇賞(春)、宝塚記念のローテーションで臨むことが発表された。

古馬緒戦となる阪神大賞典は少頭数9頭立てとなった。ゆったりとしたスタートから道中後方を追走し、2周目の3、4コーナーからベールドインパクトと併せる形で徐々に位置を押し上げて最後の直線で早々と先頭に立つと、追い込んでくる他馬を問題にせず、単勝1.1倍の圧倒的支持に応えた。

2013年天皇賞(春)
続く天皇賞(春)も単勝1.3倍の圧倒的な1番人気に推された。
4コーナーで既にムチが入り5、6番手で直線を迎えたものの、直線半ばで進路がとれず外に持ち出して体勢を立て直すなど直線で伸びを欠き、フェノーメノの5着に敗れた。レース後は滋賀県信楽町にある吉澤ステーブルWESTへ放牧に出された。

宝塚記念ではファン投票2位に推された。投票1位のオルフェーヴルは運動誘発性肺出血で回避したが同世代のジェンティルドンナ(ファン投票3位)、フェノーメノ(同4位)と共に「3強」位置づけられ、単勝はゴールドシップが単勝2.9倍、ジェンティルドンナが単勝2.4倍、フェノーメノが単勝3.2倍と人気を占めた。
11頭立てでの発走となったレースは、スタート後に後方待機せず押して4番手に付け1コーナーを迎えた。
シルポートがハイペースで大逃げし、各馬の位置取りが3コーナーまでほとんど変わらない展開の中、4番手のまま道中を進んだ。
残り800メートル付近で仕掛け始め、3、4コーナーから直線にかけジェンティルドンナと併せて上がっていき、ややジェンティルドンナにぶつかるものの、直線中程までの叩き合いから残り200メートル手前で一気に伸びてジェンティルドンナを突き放すと、前で粘るダノンバラードも捉え、そのまま3馬身半差をつけて勝利し、GI4勝目を挙げた。

2013年京都大賞典
秋は京都大賞典から始動し、単勝1.2倍の圧倒的1番人気に推された。スタートは余り良くなかったものの押して5番手付近を確保し道中を進むと、3、4コーナーでさらに位置を押し上げ最後の直線で抜け出しを図るも、後ろから追い込んで来たヒットザターゲット等に交わされ5着に敗れた。

2013年ジャパンカップ
その後天皇賞(秋)は回避し、5着に敗れた東京優駿と同じ東京競馬場芝2400メートルのジャパンカップに参戦した[13]。ジェンティルドンナに次ぐ2番人気に推されたレースでは、スタート後は無理に位置を押し上げることはせず最後方からのレースとなる[39]。3コーナーに入ってから東京優駿とは異なり早めに動きロングスパートをかけ、後方4番手付近で直線入口を迎えるが直線に入ってから全く伸びず、初の連覇を達成したジェンティルドンナとは対照的に15着と大敗[39]。自身初の二桁着順を喫し、初めて掲示板を外すこととなった。

2013年有馬記念
ジャパンカップの結果を受けて調教師とオーナーサイドが協議した結果、ファン投票では3位となった有馬記念では、騎手がライアン・ムーアに乗り替わり、更にはブリンカーを着用することとなった。当日は、本レースでの引退を表明し、ゴールドシップとは最初で最後の対戦となったファン投票1位のオルフェーヴルに次ぐ2番人気に推された。レースでは後方5番手付近を追走し3、4コーナーから徐々に進出を開始するも、後ろから大外を捲って来たオルフェーヴルに軽くかわされると、直線入口ではさらに後ろからウインバリアシオンにも前に入られ、そこから着差を詰めることができず、1着に9馬身半差、2着に1馬身半差の3着に敗れた。
結局春は2勝を挙げたものの秋は3戦全敗となり、当年を6戦2勝で終えた。大敗を喫したジャパンカップから短期間での立て直しにはある程度成功したものの、海外挑戦を明言している翌年以降に向けて課題を残す一年となった。

阪神大賞典では岩田康誠と初コンビを組むこととなった。

2014年阪神大賞典
前年秋未勝利とは言え、実績の違いから阪神大賞典では単勝1.7倍の圧倒的1番人気に推された。前走同様にブリンカー着用で臨んだこのレースでは、まずまずのスタートから前目の位置を取りに行こうと押して促すと、珍しく行きたがる素振りを見せたが、逃げるバンデの後ろで落ち着かせ道中2番手で追走する。先頭から縦長の隊列のままレースは進み、2周目の3、4コーナー中間付近で後続が一気に差を詰めて来るとそれに合わせて先頭との距離を詰め、その勢いのまま直線入口で早々と先頭に立つと後続との差を更に広げ、2着に3馬身半差を付ける完勝で本レース2連覇を達成し、区切りの10勝目を飾った。

天皇賞(春)では、前走騎乗した岩田がウインバリアシオンに騎乗予定であったためクレイグ・ウィリアムズに乗り替わり、前哨戦の大阪杯でエピファネイア、メイショウマンボとの3強対決を制した前年の東京優駿優勝馬・キズナに次ぐ2番人気に支持された。他馬の本馬場入場に先駆けてパドックから1頭先に入場し、落ち着いた様子でゲート入りするも、ゲート入り後に突如立ち上がって、うなり声をだすほど怒りだし、その影響でスタートでは大きく出遅れた。そのまま道中は最後方を追走し、2周目の3コーナーからウインバリアシオン、キズナの進出に合わせるように得意の捲りを見せ、最後の直線でしぶとく伸びを見せたものの、優勝したフェノーメノから離れた7着に敗れた。レース後に脚元に異変を感じたウイリアムズが下馬したが、検査を行った結果、骨に異常はなく、右の首筋から肩にかけての肉離れと診断された。幸いにも大事には至らなかったため、放牧によるリフレッシュを経て予定通り宝塚記念に向かうことになった。

宝塚記念ファン投票では51,366票を集め、ウインバリアシオン、ジェンティルドンナらを抑えて初めて1位に支持された。鞍上にはオーナーサイドの要望もあり新たに横山典弘を迎え、ブリンカーに加えシャドーロールも着用し臨んだ本レースは、12頭立てと頭数こそ少ないものの、ファン投票上位3頭がいずれも出走するなど近年では珍しいハイレベルな戦いとなった。単勝2.7倍の1番人気に推された。外枠からまずまずのスタートを切った後は一旦最後方になるも、最初のホームストレッチを利用して自らスピードに乗り、1コーナー手前までには一気に4、5番手につけてレースを進める。4コーナー手前から徐々にエンジンをかけて直線に入り残り200メートル付近で先頭に立つと、追い込みを図る後方の実力馬達を突き放して2着に3馬身差の完勝、宝塚記念連覇を達成した。

札幌記念に向けて放牧先から帰厩後は、一旦函館競馬場に移動して調整を行った後、札幌競馬場に入った。
GI勝ち馬が4頭出走し、中でも同じく凱旋門賞挑戦を表明しているハープスターとの2強対決と目された札幌記念では1番人気に支持された。
レースでは、まずまずのスタートを決めたが行き足が付かず、道中は離れた最後方からの競馬となった。向こう正面の残り1000メートル付近から追い出し始め、前を進むハープスターが3コーナーで仕掛けたとほぼ同時にじわじわと進出。2頭併せで他馬を捲る形で直線入口を迎え、最後は先に抜け出したハープスターとの一騎討ちの形となったが、3/4馬身及ばず2着に敗れた。

レース後、厩務員の今浪隆利はレース当日だけで6kgの馬体減があったことを明かし、栗東に戻った後は、本番に向けて馬体回復にも気を配りながらの調整が行われた。その甲斐もあり、9月13日からの検疫期間中に行われた日本における最終追い切り後には、馬体は512kgまで回復した。その後、9月20日午前10時28分にジャスタウェイ、ハープスターと共に成田国際空港から出国し、9月20日午後2時51分(現地時間、以下同)にオランダのアムステルダム・スキポール空港に到着。スキポール空港からは陸路で約8時間移動し、9月21日午前1時25分に現地滞在先であるシャンティイの小林智厩舎に到着、入厩した。
入厩後はシャンティイ調教場のリヨン坂路を中心に調教が行われた。調教は順調に進み、10月2日のシャンティイ競馬場での芝コース追い切り後には、横山から「これまでで最高の調教」、須貝から「何も言うことがない」という言葉が出るほどであった。

2014年凱旋門賞
10月5日の第93回凱旋門賞には、有力馬が引退、出走回避をする中、最終的に20頭が登録を行った。札幌記念後には馬具を全て外すという話もあったが、結局前2走と同様ブリンカー・シャドーロールを付けての出走となった。2番ゲートから五分のスタートを切るもいつものように行き足が付かず、最後方からのレースを強いられる。1000メートル通過が60秒程度と凱旋門賞としてはペースが流れる展開の中、3コーナーを回り終えフォルスストレートに入ってから進出を開始すると、直線入口では大外に持ち出して直線勝負に賭けた。残り400メートル付近でチキータに内から寄られて若干スピードを落とした後もしぶとく伸びを見せたが、後方の馬をかわすのが精一杯。隣の3番ゲートからスタート後、道中は中団から前目に付け、直線では内からスムーズに突き抜けるという本馬と対照的なレース運びで連覇を達成したトレヴからは約8馬身差の14着と大敗を喫し、海外初挑戦は苦い結果に終わった。レース後のインタビューで須貝は「世界は甘くない。厳しい競馬だった。応援してくれた皆さんには申し訳ない気持ち」と語り、横山も「馬は頑張ってくれた。結果はしかたない。そんなに世界は甘くない」と振り返った。レース後、オーナーの次男小林正和は「(前目で)競馬ができるようなら、また(凱旋門賞に)挑戦することを考えます」と語り、翌年以降の現役続行と凱旋門賞再挑戦を示唆した。

その後、現地にしばらく滞在した後、ハープスター、ジャスタウェイと共に10月11日午前6時42分に成田国際空港に到着、午前9時45分に輸入検疫のため千葉県白井市の競馬学校に入厩した。着地検疫のため吉澤ステーブルWESTに移動した後は、そのまま同地で調整が行われた。帰国後の一戦にはレース間隔やコース適性を考慮してジャパンカップは回避し、有馬記念を選択。宝塚記念以降手綱を取って来た横山は主戦を務めるワンアンドオンリーに騎乗予定であったため、5走前の阪神大賞典以来となる岩田と再びコンビを組むことも併せて発表された。
史上初の枠順公開抽選会の実施、GI馬10頭の出走等の話題で注目された第59回有馬記念では、66,796票を獲得して宝塚記念に引き続きファン投票1位、単勝3.5倍の1番人気に推された。14番ゲートから久しぶりに好スタートを決めるとまず前方を伺うが、1周目のスタンド前を迎える頃には後方5、6番手に収まり、中団後方でレースを進める。1000メートル通過が63秒とスローペースとなる中、2周目の3コーナーから徐々に進出を開始。直線入口では先頭を捉える位置に付けてそこから抜け出しを図ったが、坂の途中で内から先に抜け出したジェンティルドンナには届かず、ゴール手前でトゥザワールドにもハナ差で差し返され、2年連続の3着となった。レース後岩田は、前方有利と言われるスローペースで中団からの競馬になってしまったことに対し、「スタートから4コーナーにかけて位置を取りに行けば良かった」と反省を口にし、須貝からは翌年春シーズンの最大目標を史上初の3連覇が懸かる宝塚記念と定め、改めて現役続行が明言された。
史上初の宝塚記念連覇、初の海外遠征と話題のあった一年ではあったが、前年と同じく6戦2勝で当年を終えた。

有馬記念後は疲労が少ないことから放牧には出さず、引き続き岩田とのコンビでアメリカジョッキークラブカップに向かうことになった。1週前追い切りでは栗東CWコースで併走馬に大差を付ける好タイムをマークする等、好調さをアピール。当日は1.3倍の1番人気に推された。8番ゲートからまずまずのスタートを切ると、1コーナーに入る頃には後方4、5番手に付け、2コーナーでは自ら上がっていこうとするが鞍上は途中で手綱を抑え、中団に収まる。4コーナーから本格的に追い出し始めるも反応が鈍く、先団を捉えるには厳しい位置取りとなってしまい、直線でしぶとく伸びを見せるも勝ったクリールカイザーからは約4馬身差の7着に敗れた[13]。
この結果を受け、出走する可能性を残していたドバイシーマクラシックは回避し、阪神大賞典に向かうことになった。

阪神大賞典では、単勝オッズ1.6倍の圧倒的な1番人気に支持された。道中では中団につけ、早めにスパートをかけて直線では先頭集団に加わり、最後は追走するデニムアンドルビーを1馬身抑えて勝利し、同レース3連覇を達成した。重賞3連覇は史上9頭目であるが、すべて1番人気であったのは3頭目、グレード制導入後では初の記録となった。また、この勝利により、ゴールドシップは史上7頭目となる重賞10勝に到達した。
天皇賞(春)では昨年の有馬記念以来手綱を取ってきた岩田がアドマイヤデウスに騎乗することになり、凱旋門賞以来となる横山の騎乗で出走することとなった。ゲート入りを嫌がり、目隠しされた状態でのゲート入りとなり、スタート後は最後方でのレースとなった。2周目の向正面で横山がゴーサインを出すと馬群の外から少しずつ前方へとまくっていった。最後の直線で先頭に立っていたカレンミロティックを抜くと、追走してきたフェイムゲームをクビ差で抑え、3度目の挑戦でついに天皇賞を制覇、6度目のGI勝利となった。なお、枠入り不良と判定されたため次走までに発走調教の再審査を受けなければならなくなった。その後行われた再審査は一度で合格している。
宝塚記念では前年に続きファン投票1位を獲得。発馬直前にスターティングゲート内で急に立ち上がってしまい、大きく出遅れて最後方からの追走となった。ゴール直前の勝負所でも追い上げることができず、15着の大惨敗を喫し、3連覇の記録達成はならなかった。なお、枠内駐立不良と判定されたため再び次走までに発走調教の再審査を受けなければならなくなった。
8月2日、翌2016年から10億円のシンジケートが組まれ、ビッグレッドファームで種牡馬入りすることが決まった。ゲート再試験後に臨んだジャパンカップでは前述の宝塚記念のような出来事があれば、有馬記念の出場できなくなる可能性があったものの、特に問題なくゲートを出たが、10着と凡走に終わった。引退の舞台となる12月27日の有馬記念では2013年ジャパンカップ以来となる内田博幸が騎乗することが報じられた。第60回有馬記念では、2011年のブエナビスタ以来となる10万票超え、前年の1.8倍、120,981票を獲得した[108]。レースでは1番人気に推されたが、いつものまくりを見せるものの、直線で伸びを欠いてゴールドアクターの8着に敗れた。騎乗した内田は「最後の最後でしたし、何とかしたいと思いましたが、現実は厳しかったです」と悔しがった。中山最終レース後に、調教師の須貝、これまで騎乗した内田、横山、岩田などが出席した引退式が行われた。

<競争成績>

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2011.7.9 函館 2歳新馬 芝1800m(良) 10 5 5 7.0(2人) 1着 R1:51.2 (34.9) -0.0 秋山真一郎 54kg (コスモユッカ)
9.10 札幌 コスモス賞 OP 芝1800m(良) 8 4 4 1.2(1人) 1着 1:53.6 (36.5) -0.1 秋山真一郎 54kg (ニシノカチヅクシ)
10.1 札幌 札幌2歳S GIII 芝1800m(稍) 13 5 6 4.5(2人) 2着 1:50.9 (35.6) 0.1 安藤勝己 55kg グランデッツァ
12.24 阪神 ラジオNIKKEI杯2歳S GIII 芝2000m(良) 16 2 3 5.9(3人) 2着 2:02.6 (35.3) 0.2 安藤勝己 55kg アダムスピーク
2012.2.12 東京 共同通信杯 GIII 芝1800m(良) 11 3 3 4.1(2人) 1着 1:48.3 (33.3) -0.3 内田博幸 57kg ディープブリランテ
4.15 中山 皐月賞 GI 芝2000m(稍) 18 7 14 7.1(4人) 1着 2:01.3 (34.6) -0.4 内田博幸 57kg ワールドエース
5.27 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 3 6 3.1(2人) 5着 2:24.0 (33.8) 0.2 内田博幸 57kg ディープブリランテ
9.23 阪神 神戸新聞杯 GII 芝2400m(良) 15 8 14 2.3(1人) 1着 2:25.2 (34.5) -0.4 内田博幸 56kg (ロードアクレイム)
10.21 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 1 1 1.4(1人) 1着 3:02.9 (35.9) -0.3 内田博幸 57kg (スカイディグニティ)
12.23 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 16 7 13 2.8(1人) 1着 2:31.9 (34.9) -0.2 内田博幸 55kg オーシャンブルー
2013.3.17 阪神 阪神大賞典 GII 芝3000m(良) 9 7 7 1.1(1人) 1着 3:05.0 (36.8) -0.3 内田博幸 57kg (デスペラード)
4.28 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 18 4 8 1.3(1人) 5着 3:15.1 (37.0) 0.9 内田博幸 58kg フェノーメノ
6.23 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 11 8 10 2.9(2人) 1着 2:13.2 (35.2) -0.6 内田博幸 58kg ダノンバラード
10.6 京都 京都大賞典 GII 芝2400m(良) 13 8 12 1.2(1人) 5着 2:23.2 (34.8) 0.3 内田博幸 58kg ヒットザターゲット
11.24 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 17 7 13 3.4(2人) 15着 2:27.5 (34.7) 1.4 内田博幸 57kg ジェンティルドンナ
12.22 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 16 7 14 4.4(2人) 3着 2:33.8 (37.8) 1.5 R.ムーア 57kg オルフェーヴル
2014.3.23 阪神 阪神大賞典 GII 芝3000m(良) 9 1 1 1.7(1人) 1着 3:06.6 (34.5) -0.6 岩田康誠 58kg アドマイヤラクティ
5.4 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 18 4 8 4.3(2人) 7着 3:15.6 (34.2) 0.5 C.ウィリアムズ 58kg フェノーメノ
6.29 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 12 8 11 2.7(1人) 1着 2:13.9 (35.2) -0.5 横山典弘 58kg (カレンミロティック)
8.24 札幌 札幌記念 GII 芝2000m(良) 14 4 5 1.8(1人) 2着 1:59.2 (35.3) 0.1 横山典弘 57kg ハープスター
10.5 ロンシャン 凱旋門賞 G1 芝2400m (bon[注 14]) 20 6 14着 横山典弘 59.5kg Treve
12.28 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 16 7 14 3.5(1人) 3着 2:35.4 (33.9) 0.1 岩田康誠 57kg ジェンティルドンナ
2015.1.25 中山 AJCC GII 芝2200m(良) 17 4 8 1.3(1人) 7着 2:14.1 (34.4) 0.5 岩田康誠 58kg クリールカイザー
3.22 阪神 阪神大賞典 GII 芝3000m(良) 10 7 8 1.6(1人) 1着 3:05.9 (35.5) -0.2 岩田康誠 58kg デニムアンドルビー
5.3 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 17 1 1 4.6(2人) 1着 3:14.7 (35.0) -0.0 横山典弘 58kg フェイムゲーム
6.28 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 16 8 15 1.9(1人) 15着 2:15.6 (35.1) 1.2 横山典弘 58kg ラブリーデイ
11.29 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 18 6 12 4.7(2人) 10着 2:25.1 (34.5) 0.4 横山典弘 57kg ショウナンパンドラ
12.27 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 18 8 15 4.1(1人) 8着 2:33.3 (35.2) 0.3 内田博幸 57kg ゴールドアクター
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