セントレジャーステークス(St. Leger Stakes)とはイギリスのクラシック三冠および牝馬クラシック三冠の最終戦としてドンカスター競馬場芝コース1マイル6ハロン132ヤード(約2937メートル)で行われる長距離適性を審査する競馬の競走である。
競走名は18世紀のスポーツ愛好家であったアンソニー・セントレジャー陸軍中将に由来する。
出走条件は3歳限定で繁殖能力の選定のために行われるため、騸(せん)馬の出走はできない。
世界最古のクラシック競走であり、日本の菊花賞のモデル競走。

1776年、アンソニー・セントレジャーらによって創設された。
当時の競馬はヒート競走が盛んで、若い3歳馬による1回限りで勝負が決着するセントレジャーは人気を博した(この成功を参考にオークスやダービーも作られた)。その後、クラシック体系が成立するにつれ、セントレジャーもその中に組み込まれるようになった。
20世紀初頭まではダービーを制する早熟性と長距離を走破するスタミナを併せ持つ馬が最上のサラブレッドと認識されており、セントレジャーステークスはクラシックレースの中でも最高の権威を誇っていた。

20世紀中ごろより徐々に有力馬の挑戦が減少し、レベル低下が顕著である。
1970年にニジンスキーがこのレースを勝って三冠馬となったが、これ以降も有力馬の挑戦は増えず、3歳有力馬の多くは凱旋門賞やチャンピオンステークスに向かう傾向が強い。
牡馬のクラシックホースの挑戦は、三冠がかかっている場合にようやく選択肢に入るかどうかである。
ニジンスキー以降、春の牡馬クラシックホースの挑戦は1981年のダービー馬シャーガー(4着)、1987年のダービー馬リファレンスポイント(1着)、2012年の二冠馬キャメロット(2着)のみとなっている。
一方で牝馬クラシックホースは2008年のルックヒアー(オークス馬)、2010年のスノーフェアリー(オークス馬)、2011年のブルーバンティング(1000ギニー馬)、2013年のタレント(オークス馬)等が出走した。他にもヨークシャーオークスや長距離の重賞を制した牝馬が出走することがあり、2015年には牝馬限定の長距離重賞リリーラントリーステークス(G3)を勝って挑んだシンプルヴァーズ(Simple Verse)が勝利している。

主な前哨戦はグレートヴォルティジュールステークス(G2)である。
次いでゴードンステークス(G3)が重要であり、近年の勝ち馬の多くはこの2レースから出ている。
牝馬はヨークシャーオークスから挑む例が多い。他に、アイリッシュダービーやパリ大賞典などからの直行組がいる。

歴史
1776年 – 1812年 16ハロンの競走「スウィープステークス」として施行(1777年まで。1778年から現在の「セントレジャーステークス」に)。
1813年 – 1825年 14ハロン193ヤード。
1826年 – 1914年 14ハロン132ヤード。
1915年 – 1918年 14ハロン、ニューマーケット競馬場でセプテンバーステークスとして施行。
1919年 – 1938年 14ハロン132ヤード。
1939年 第二次世界大戦の影響により中止。
1940年 15ハロン、サースク競馬場でヨークシャーセントレジャーとして施行。
1941年 14ハロン、マンチェスター競馬場でニューセントレジャーとして施行。
1942年 – 1944年 14ハロン150ヤード、ニューマーケット競馬場でニューセントレジャーとして施行。
1945年 ヨーク競馬場で施行。
1845年 – 1969年 14ハロン132ヤード。
1970年 – 1990年 14ハロン127ヤード。
1989年 馬場陥没のためエア競馬場で施行。
1991年 – 14ハロン132ヤード。
2006年 – 競馬場改修工事のためヨーク競馬場、13ハロン197ヤードで施行